🇯🇵のスポンサーになりました

Unicodeコンソーシアムは、Unicodeに登録されている文字のスポンサーになることができる制度を導入しました。
これは、1年間、選んだ文字と名前を、Unicodeコンソーシアムのサイトに掲載してくれるというものです。
そこで、弊社は、絵文字の中から🇯🇵を選び、ブロンズスポンサーとなることにしました

🇯🇵

感慨


弊社は、文字コード変換ソフトウェアとして世界でも屈指の性能の製品を作り上げてきた実績とノウハウを持った企業です。せっかくなので何か一文字選んでみようと思ったわけです。
私(弊社社長)は、まだ弊社がなかった頃より文字コードの研究をしており、Unicodeの歴史も古くから見てきました。
それは、様々な文字に対応する歴史であり、仕様が複雑化し実装が難しくなる歴史でもありました。
Unicode 2.0から導入されたサロゲート。当時は誰も使いたがらなかった仕様ですが、後にUTF-8が登場してから使いやすくなったように記憶しています。
Unicode 3.1から登場した「タグ」と、RFC 2482で定義されRFC 6082で仕様が破棄された「言語タグ」は、今となっては懐かしい、Unicodeの黒歴史であります。
Unicode 3.1からSMPに登場した音楽記号の連結処理は、Unicode始まって以来、恐らく最初の、連結処理の実装が困難(殆ど不可能)な処理だったと記憶しています。
Unicode 3.2から漢字にも使える異体字セレクターが導入され、漢字の異体字が切り替えも可能となりました。しかし集合を登録するという登録制度を採用したため、同じ字形でも複数登録できてしまうというその仕様は、かなり残念なものでありました。

そんな流れの中、日本の携帯電話の絵文字をUnicodeに追加するようになってから、Unicodeは方向性が変わったように思います。
携帯絵文字にある国旗の文字をUnicodeに追加するため、Unicode 6.0からは、REGIONAL INDICATOR SYMBOL LETTERという文字が追加されました。
実装が困難な仕様で決まってしまいましたが、とりあえずこの集合のJとPを連続させれば、🇯🇵 になり、これが日本の国旗の絵文字を表現することになったわけです。
国旗以外にも、連結によって様々な絵文字が表現できるようになっていきました。
需要に合わせて仕様が決まったものではありますが、実装の難易度は非常に高くなりました。
絵文字を追加していくうち、人の顔の絵文字の肌色が固定されていて人種差別だとしてクレームが入り、肌色の種類まで選べるようになったというのは、文字コード界(と言うのがあるのかどうかは不明ですが)始まって以来、初の珍事ではなかったかと考えています。正直これは想定の範囲外でした。

かくして、Unicodeの歴史の転換期以降、Unicode収録文字は絵文字だらけとなっていったわけです。

文字を選びましょう


連結で表現できる文字を含めると、既に何文字あるのか分からないUnicodeの文字から、とりあえず何か一文字を選ぶこととしました。
選んだ文字は、Sponsors of Adopted Characters に一覧として掲載されますので、これをしばらく眺めていました。

IBMが「☁」を選び、クラウドの企業であることを主張しているあたりは、なるほど面白いなと思いました。
💩 ⑨ 🍓 などには遊び心が感じられます。ブロンズであれば年100ドル(約1万円)ですから、ちょっと奮発したお遊びとしても使えそうな雰囲気と可能性を秘めているように感じました。
そして一番下の方に行きますと、国旗が並んでいるわけです。
最初見たときには
🇨🇦 🇪🇸 🇮🇷 🇲🇽 🇸🇪 🇹🇼 🇺🇸
がありましたが、日本がないな。そう思いました。
日本がないのはおかしい。
そこで、迷わず 🇯🇵 を選んだわけです。

掲載する名前は、日本語にするか英語にするかも考えましたが、どうせ世界に日本をアピールするのであれば、日本語でよいのではないかと考え、日本語の社名としました。
話者数の多い英語にした方が、宣伝効果としては高いのでしょう。でも日本語にしました。
表現力豊かな日本語は、決して英語に劣ってはいないはずですし、日本はもっと日本語で世界に情報を発信し日本語の普及に努めたら良いのではなかろうかとも考えた結果です。

これに興味を持たれた皆様も、なにか1文字(以上)を選んで、スポンサーになってみてはいかがでしょうか。

2016/04/08(金)09:52 |Comments(0) |Trackback(0)

文字 | インターネット | コンピュータ | [編集]

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