嘟 ぶつぶつつぶやく

なんだかとっても!いいかんじ説明シリーズ 第9回

1番Aメロに登場する字



部首: 口 + 12画
総画: 15画
解字: ⿰口⿰者阝

文字番号
U+561F
諸橋 04328
康熙 なし

この字は、歌詞中では「ぶつぶつつぶやく」として使われている。


諸橋大漢和辞典には、次のように書かれている。
【嘟】 4328 〔龍龕手鑑〕東徒切 ㄉㄨ¯ tu1 ※韻の説明は「虞、平聲」
㊀ほめる詞。〔字彙補〕嘟、美詞也。㊁現⃞ぶつぶつ呟く。ぐづぐづ不平をいふ。

現⃞ は、現を□で囲った文字。
調べ損ねたが、恐らく現用の意を表わすものと思われる。
そして「長い訓」として広まっている「ぶつぶつつぶやく」はその現用と目される第二義として定義される説明であるが、あくまで説明であって訓読みを示しているわけではない。

康熙字典にはこの字がない。

ただ、Unicodeの資料UNICODE HAN DATABASE(Unihan.txt)には、次のようにある。
U+561F kJapaneseOn TO ZU

大漢和にはト・ツとあるが、Unihanでは音読みがト・ズ(ヅ)とされ、一部の辞書にもこの音読みが記されている。この差異がどこから生じたのかは定かではない。
別の資料として、ATOK2010の文字パレットからこの字を引いてみたところ、読みは大漢和と同じく「ト,ツ」となっていた。

また、UnicodeではG/T/K/Vの各ソースは⿰口都であり、者に点がない。

Jソースは未定義だが、者の旧字体・異体字が者であり、このため日本では者に点を打った字が使われるようである。


つぶやくは「呟く」と書くが、同様にしてこの字に「ぶつぶつつぶやく」という訓を与えるのであれば、「嘟く」となるのであろうか。
ただ、字面だけではぶつぶつ呟いているようには見えないので、日本では普及しなかったのだと思われる。
なお中文では「ぶつぶつ」を「嘟嘟噥噥」、「ぶつぶつ文句を言う」を「嘟嘟噥噥抱怨」と書くようである。中文ではそれなりに使われている字であるらしい。


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2010/02/26(金)11:37 |Comments(0) |Trackback(0)

文字 | 言語学 | 学問・文化・芸術 | [編集]

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