閄 ものかげからきゅうにとびだしてひとをおどろかせるときにはっするこえ

なんだかとっても!いいかんじ説明シリーズ 第1回

まずは、この曲の目玉でもある、

から。


部首: 門 + 2画
総画: 10画
解字: ⿰門人

文字番号
U+9584
諸橋 41216
康熙 1330.080


この字は、歌詞中では「ものかげからきゅうにとびだしてひとをおどろかせるときにはっするこえ」として使われている。
簡単そうな字にも拘わらず、異様に読みが長いところが笑いのポイントとなっている。

この字については、各所で、大漢和辞典にこの読みが書かれているのだ、といったように記されていたと記憶するものの、実際に調べたところ、そのような事実はなかった。
つまり、この「訓」(括弧付きで)の初出は、大漢和辞典ではない。但し、大漢和辞典に書かれている説明が由来であろうと考えられる。

諸橋大漢和辞典には、次のように書かれている。

【閄】 41216 コク ワク 〔字彙補〕音域
急にとびだして人を驚かせるこゑ。〔字彙補〕閄、隱身忽出驚人之聲也。

字彙補の文を直訳すると、「身を隠し、いきなり飛出て、人を驚かせる声」となる。
大漢和辞典では、これを「急にとびだして人を驚かせるこゑ」と訳したわけである。

字そのものは日本語の音読みで「コク」または「ワク」と読むようだが、呉音・漢音・唐音、いずれかは不明であった。


また、康熙字典にもこの字がある。
康熙字典網上版には、次のように書かれている。
閄 〔字彙補〕和馘切音或隱身忽出驚人之聲也

「和馘切」「音或」「隱身忽出驚人之聲也」とのことで、後者は大漢和辞典に説明される通りである。

「和馘切」「音或」については、コメント欄に正しい解釈方法を説明戴きました。ありがとうございます。


意味として取るならば、「物陰から急に飛び出して人を驚かせる時に発する声」は正しいということになる。

ただ、「きゅうにとびだしてひとをおどろかせるこゑ」にせよ「ものかげからきゅうにとびだしてひとをおどろかせるときにはっするこえ」にせよ、訓読みとしてのコンセンサスが得られていない以上は、これを訓読みとすることは出来ないだろう。

第2回→

2010/02/09(火)21:16 |Comments(2) |Trackback(0)

文字 | 言語学 | 学問・文化・芸術 | [編集]

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コメント

御指摘

「和馘切」と「音或」とは、どちらも字の音を表して居ます。
「和馘切」は反切と言ふ音の表し方で、「和」が声母を、「馘」が韻母を表します。
この場合「和馘の切」=「ワク」「コク」です。
「音或」は直音法で、音は「或」と同じと云ふ意味です。
つまり、音は「ワク」と云ふ事です。
支那には片仮名が有りませんから、かういふ風に音を表すのです。

又、「字彙補の文を直訳すると、「身を隠し、いきなり現われ、人を驚かせる音を出す」となる。」と有りますが、
正しくは「身を隠し、いきなり飛出て、人を驚かせる声」です。
つまり日本語で言ふ「ワッ」と云ふ声の事です。

言葉足らずですが、取敢へず以上二点に就き御指摘して置きます。
「反切」の説明が上記では不十分だと思ふので、御暇な時にでも御調べ下さい。
「なんだかとっても!いいかんじ説明シリーズ」のコンプリートを楽しみにしてゐます。
2010/02/20(土)00:02 |lizard | URL |編集
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ご指摘ありがとうございます。
本文に追記致しました。
2010/02/20(土)00:13 |miraicorp | URL |編集
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